カラビナフードワークス

座談会

座談会

Symposium

座談会スタッフ紹介

  • 田中 康晴

    本部統括マネージャー

    田中 康晴35歳・8年目(取材当時)

    初期段階から店舗コンセプトや設計デザイン、メニュー構成等の立ち上げにまつわる全ての内容をまとめ上げる。

  • 梶谷 享史

    クラフトビアハウスmolto!!福島店 店長

    梶谷 享史35歳・6年目(取材当時)

    現場責任者として店内オペレーションや備品選定、新人スタッフ教育等の主に営業にまつわる実務を担当。

  • 小島一樹

    販促デザイン部

    小島一樹35歳・8年目(取材当時)

    ロゴやメニュー等の印刷物の制作、ネット媒体を含めた販促案の考案、システム設定等を担当。

CRAFT BEER HOUSE molto!!福島店の立ち上げ

手書きイラスト

小島さて、3/16にいよいよクラフトビアハウスモルト!!福島店がオープンしましたね。
いつ頃から準備を始めましたか?

田中オープンの2ケ月くらい前かな。
1月に入ってから実際に動き出した感じだったかと。

梶谷僕も茶屋町店に居ながら、そのぐらいからボチボチ準備を始めたましたね。
(2月15日までエントラータ茶屋町店店長)、
でも実際は茶屋町店の現場に入りながらで後任に引き継ぎもしないといけなかったし、店舗が出来上がるまではあまり大きなことはしていなくて。
メニュー開発も総料理長を筆頭に料理人のみんなと統括がやってくれました。

小島僕はデザインとか販促関係なので逆に前半にガッツリって感じで、いざオープンしたらちょっと離れましたね。
具体的にオープン前で言ったら、今までと比べて期間短かったように感じましたが?

田中確かに契約決まったのが1月後半なのでそこからは早いかなぁという感じだったけど、施行の納期は1ケ月くらいで同じくらいかな。
そこまでに準備をしてるかどうか。新しい物件決まってから動くのか、予めこんな店やったらこんな感じかなぁって用意しといてから動くのか。
今回に関しては初めてかな、僕と総料理長が本部になって、小島が販促デザイン部にいて、この3人でどこまでできるのかなぁっていうのがありましたね。

小島そうですね。前半は梶谷には現場の方に集中してもらって、こっちはだいたいその3人で進めましたね。

田中茶屋町店とモルト梅田店、阪急三番街店の立ち上げの時よりはかなり楽にできたという印象。
店長の梶谷のサポートをしながら進めたけど、誰がやってもサポート体制は取れるなと。

梶谷そ、それは僕が身を持って経験しました...(汗)

田中いやいや、誰でも一緒って言ってるわけではなくて。
今回「新店開くよ~」ってなった時に、『店長なー、立ち上げなー、自分できるかなー』という不安の中で立候補できたのは梶谷だけだったんですよ。
僕も次は梶谷にやってほしいって思いもあったし、実際手を挙げてくれてさすがやな、新店安心できるなって思ってほっとした。
実際やってみて、どんな子でも熱意があれば、やりたいっていう気持ちがあればサポート体制はもうできてるなってこと。

小島新店店長の立候補を募る時も田中が今言った様に、『自分なんかが』って思ってる人でも「全力でサポートします!」ってのをちゃんとみんなに伝えてましたね。

空っぽからのスタート! ~コンセプトに合った店作り~

引き渡しからオープンまでの店舗

小島いざ、店舗が完成して、引き渡しからオープンまでは今回10日間でした。
それからの現場の準備はどんな感じでしたか?

梶谷本当に、、、(思い出しながら胃を抑える...)
何からしようって感じ?
本当にどこに何を収めるとか、その収める物がどれくらいのサイズなのかとかってところから...

小島わかる!僕もナビオ店の立ち上げの時は何度逃げ出そうと思ったか!

梶谷実際の物のイメージが全然足りてなくて、何が必要なのかわからなくなるし、場所は完成してるからそこに収まるもんじゃないとダメで...
毎日試行錯誤の連続で、苦労しましたね...

小島自分でイメージしながら、尚且つ他のスタッフ、新人スタッフともそれを共有しながら指示も出していかないといけないですしね。

梶谷そういう中で田中が背中を見せてくれたので、『そうか、こういう事か』ってわかっていきました。
施工業者さんが作ってくれた店の空っぽの状態で、『自分達がどういう仕事をするから何が必要か』『お客さんがこういう感じで過ごすから、何が快適か』というイメージ。
実際に人がいないところでするのがすごく難しかった。
立ち上げが初めてっていう部分を差し引いてもすごい難しかったですね。

田中本当にイメージは大事。
コンセプトは決まってるから、コンセプトに沿って、『どんな店にしたいのか、どんなお客さんに来て欲しいのか』のイメージ。
例えば、女性のお客さんに来て欲しいんやったら、女性のお客さんが持ちやすいグラスとかカトラリーボックス、好まれるメニューのデザイン、フォントまで、
そういう細かい点まで全部掘り下げてその辺を自分の中でどれだけ想像できるかが大事だと思います。
そして、もちろん自分だけじゃなくて、新入社員がいるなら距離を縮めてそこを共有しないといけないので、その辺りの関係作りも大事。
こういう店にしたいんやっていう社長の意思を汲んで、全部をまとめていくのが店長やから、そこが一番大変かな。

一同うんうん。(頷)

田中自分だけが想像するなら何とでもできるし、オーナーシェフの店ならそれで成り立つ。
でもうちは違うから、その辺りのチームワークを考えてイメージを擦り合わすというのがすごい難しい。
『俺はここ黄色や思ってたけど、そこ茶色なんや…』ていうようなことも多々あるから(笑)

小島めっちゃあった!(爆笑)

梶谷実際のオペレーション、お客さんが来店してから帰るまでの流れでもスタッフのみんなに僕の考えを理解してもらうことにも苦労しましたね。
接客スタイル、どのぐらいフランクにお客様に接していくかも、スタッフそれぞれで考えが違ってたから。

田中対お客さんのシュミレーションはね...
時間はある様でないし、あっという間の中でそこの共有、同じ様にしていくってのが、まぁ、難しい。
あ、暗い?暗なってもうた??(笑)

小島あかんあかん。(笑)やめよ。

安心安全な“食”のために

自家製ソーセージ

小島さぁさぁ、気を取り直して(汗)
少し話を変えて、この福島店ではモルトのクラフトビールに合わせるものとして、自家製ソーセージを始めましたが、その辺りのコンセプトはどう生まれていきましたか?

田中ソーセージの部分は本当に苦労したなってのがあるね。
ビールのあて=ソーセージみたいなところから始まって、既存店でもソーセージを作ってたからいけるだろうと。
でも、実際進めていくと、本格的にやってた訳ではないし、腸に詰めたらいけるやろう的な考えのところが、色が変わりやすいとか色んな問題が出てきて...
ただ、どうしてもそこで薬品や添加物を入れたくなかった。

小島安心安全な食が理念ですからね。

田中そう。
だから、飛び込みに近い感じで、出雲のソーセージ工場に日帰りで教わりに行ってきたり。
そこで、そういう薬品は使ったらあかんねんで、使ったらこうなんねんでってところの話から聞いてきた。

小島あの時は大変そうでしたね。

田中でも、保存性を高めるために添加物を入れる事自体はわかるけど、安全を掲げてる以上そことは競争したくないっていうのがあるから。

梶谷めっちゃ小難しい会社やな(笑)

田中ほんまそうやねん!
もう使ったらええやん、使ったら大量生産できるしボンボン売れるのにって思うけど、それやってしまったらなぁ…っていうね。
やりたい事と利益の間を取ろうとしている会社なので、難しいなと思う半面、面白いなって。

小島確かにめんどくさい社風やね(笑)

田中自分の子供ができて、子供に食べさせられる物が何かって考えたら、やばいソーセージとか食べさせられない。
そういう風に考え出して、お客さんの事とか自分の会社でどういうものを出してんのかなって改めて気にしだした。

梶谷それわかる!(3人全員小さな子どもがいるか近く出産を控えている)

田中そういうのを踏まえて、今回は総料理長と梅田店の料理長とすごい切磋琢磨したかな。
特に、総料理長が本当にストイックにどんどんどんどん行くから(笑)

一同頷きながら爆笑

田中燻製一つとっても、そこまでするかってとこまできてるから。
粉を燻製してそれでパン焼いたりとか、本当に面白い。

小島あの人のそういうところは半分以上遊んでますよね(笑)

田中それがいいねんな、そういうところを他のスタッフも見て刺激受けてるし。
うちは機材関係については結構設備投資してるし、かなり揃ってるから料理人にしたら面白い「おもちゃ」が本当に多いと思います。
それについて社長から文句言われるのはいつも僕だけど、
その辺りはほんと可能性があるし、やってる事は間違ってないなぁと思ってる。

一同あざーす!

小島ちょっと待って、みんなすごい喋ってくれてますけどまだオープンもしてない。

梶谷いつ終わんねん!(笑)

田中ちょっとトイレ行ってくるわ...

専門的な商材“クラフトビール”だからこそ得るもの

クラフトビール店molto!

小島さぁ、ようやくオープンしてからですが、クラフトビールという専門的な商材を取り扱ってみてどうですか?

梶谷やっぱり大変だなというのが率直な感想。
まさしく未知との遭遇。扱い方から知識、お客さんへの説明、原価管理まで全てが特殊。

田中クラフトビールを扱う上で必要なことって経験が全てになってくる。その経験値がないっていうのはかなり厳しいと思う。
それが悪いっていうことじゃなくて、そこが一番大変、苦労するとこかな。

梶谷ビール樽を冷蔵庫にただ収めるだけでもこんな大変なんや…っていうのが実際やってみた感想ですね。
ほんとに普通のビールと違って、デリケートで、「冷蔵庫に何個在庫抱えられる」とか「今日発注したものはいつ届く」とか。
その辺りの感覚が最初本当に無かったから、「そもそも今日ビール全然ないやん、同じビールばっかりやん」という事もありました...

田中確かに...

梶谷(反対を向きながら)
クラフトビールの店ってカウンターがあると、カウンター越しの背後に冷蔵庫があって、そこにタップが付いてることが多い。
でも、この店はお客さんの目の前にタップがあるからサービングするだけでも緊張します。指の動きの一つ一つまで見られてる感覚。
ようやく最近になって「タップの前に是非座ってください」ってくらいの気持ちにはなってきましたね。
クラフトビールっていう商材の扱い方は自分の中ですごい難しい部分でもある反面やりがいはあります。
もともとはモルト2店舗を客観的に見てて、すごい面倒くさそうというのが根底に印象としてありましたが...

田中いや、それしかないよ!笑
今回、梶谷がエントラータからモルトに来てくれたのはすごい勇気がある行動だったと思います。普通に考えたら嫌だと思う。

小島絶対イヤ。(笑)

田中自分が得意分野じゃないところに飛び込むことの怖さ。

梶谷そういう業態を飛び越えての移動もノーという返事は会社がしなかった。
『こいつで大丈夫かな、クラフトビール初めてやろ』と考えるのが普通だと思いますが、一切ストップが無かったから。
前職から転職して4年ちょっと、前社と比べて圧倒的に、すごくいいなと思うことがたくさんありますね。
クラフトビールを扱った事のない人間が今ラインナップを選ばせてもらってる、裁量が大きくチャンスをものにできる会社。
その辺りが、社員を伸び伸びさせる一つの要因かなというのは今改めて感じています。

生産者とのつながり

作業中

小島色んな事やらせてくれると言えば、福島の新しいスタッフさんも農家さんの見学に行ってきたそうで?

梶谷そうそう、昨日淡路島の生産者さんに会いに行ってきましたね。

田中噂では手作りの窯でピザ焼きまくって食べたり。遠足かいっ!

梶谷僕に言われても…
行きたかった?(笑)

田中そうです。。

梶谷面接の時に、生産者の方々を訪ねて見学やお手伝いをできるというのを聞いてたみたいですが、ここまで早くできるとは思ってなかったみたいで。
働き出して1~2年経ったスタッフからと思っていたみたいなのですごく喜んでました。ありがとうございます!

小島各店舗のスタッフが集まって、その中の料理人に農家さんの説明でわからないところを説明してもらったり。
収穫手伝って、採れたての野菜でピザ焼いたり!

田中やっぱり遠足気分やんけ!(笑)

梶谷まぁまぁ。
実際に生産者の話を聞けるのは、本当に有難いですから。
お店でそれを提供する時に、「こんなおっちゃんが作ってる」とか「こんな大変な作業してこの野菜できたんですよ」っていうトークしてくれてます。
そういう言葉で2割増しくらいに味が変わりますからね。

小島きちんと勉強もしてきたようで安心ですね。
美味しいものを食べてもらうのがまず第一、さらにそこに関わってくれてる生産者の想いも料理と一緒に伝えることも僕たちの役割として大きいですからね。

田中生産者に限らず、僕らも全部自家製でソーセージをやり始めて思うのは、無農薬とか無添加というのが必ずしも   美味しいに直結してる訳ではないということ。
こだわり=美味しいじゃないところがすごい難しい。
クラフトビールでも最近某メーカーが大手と業務提携して、過熱処理してろ過、常温で流通乗せられる様になりましたと。
それについては賛否あるけど、僕はやっぱり美味しかったらいいのかなと思う。
そこにプラスして添加物使いたくないよねとかのこだわりを乗せるみたいな。
やっぱり美味しいというのが一番のベースだから、生産者の人たちすごく悩むだろうなって。

梶谷安全で美味しい野菜を作りたいけど、こだわり過ぎてその値段が大根1本千円みたいにすごい高くなってしまうと誰が買うねんと。
みんなそれぞれに生活をしていかないといけないですし。

田中でも、そういうこだわりとかオリジナリティーを楽しみながら料理人が作れるソーセージと専門性の高いクラフトビールというこの2つの武器は圧倒的だと思っています。
ものすごい苦労したし、正直、社長や総料理長ともものすごい喧嘩したけど(笑)
言い合いにもなりましたが、なぜ喧嘩したかと言うと、全員が良いもの作りたいから。

小島お互いの考えをぶつけ合って、その中で良いもの作っていきたいというところですね。

田中それこそ「これやっとけよ」「わかりました」で、後で腹立つわぁというのは陰口で終わるけど、
いやいや、絶対こうした方がいいですよ!って言えるこの会社の環境はいいかなと思っています。

小島確かにそういうところはみんな感じてますね。今のこの場もそんな感じやし!
という訳で、いい加減そろそろ店の準備を始めないと...

田中えっ?もう終わり??
あと1時間は軽くいけるで!

梶谷それ以上はパワハラな、統括。

田中給料減らすぞ!(笑)
3人とも同い年ってのがおもろかったな。

(取材日:2016年5月25日)

RECRUITING ENTRY応募はこちら

06-6541-2146
受付時間09:00~17:00(土日、祝休み)
Webエントリー
ご応募はこちらから

Copyright © カラビナフードワークス株式会社 all rights reserved.